同じようにブログを運営していてもこれだけ収益性に差が出ると、現状分析をして何かを変えていかなければと思ったきっかけになったある若い女性のブログ運営の成功事例を私の失敗事例とともに紹介します。
ある若い女性のブログとは
ブログは以下です。
お名前は「雨宮」さんですが、Facebookへのリンクは不明なので詳細はまだわかっていません。じゃあなんで「若い女性」だと決めつけているのか?ですが、それはまあブログを読めばそうなんじゃないかな・・・と。
はてなブログを使ったごく一般的なブログのように一見見えますが、この人は実はもうひとつ裏ブログを公開していて、そこには上記のブログの開設時からの広告やアフィリエイトで得た収入額や各種データが1ヵ月単位で、Googleも含めてアフィリエイトASP別に細かく記されています。概要は以下です(1年間の収益報告)。
このデータを見てもブログの広告で収益を得たことが無い人にとってはその意味や価値がいまいちピンと来ないのではないかとは思いますが、私にとっては「理想的なブログ運営」に見えます。
このブログ運営を私のブログ運営と比較してみると
例えば雨宮さんのブログの2016年11月単月の収益は約4万円ですが、その月に投稿した記事は6記事で、しかもそのうち新規に書いた記事はたったの2記事です。私はほぼ毎日1記事書いているので、月には30記事程度書いていますが、それで3つに分散したブログ全体でも今や6千円にまで落ち込んでいます。七分の一です。
1記事当たりの平均収益額に換算すると、雨宮さんは4万円/2記事=2万円ですが、私は6千円/30記事=200円・・・実に100倍もの開きというか、もはやこうなると比較することすら無意味なほどの違いに気が付きます。
さらには記事数に目を向けると、雨宮さんのブログは累計123記事で、私は現在では3つのブログ全体で累計1,500記事を越えています。12倍です。そして収益性を示すPV単価では彼女は0.6円、私は現在0.2円。3倍の開きがあります。3割ではなくて3倍です。
いくら若い女性と中年オヤジの違いがあるとは言え、これだけ収益性に差があると、さすがにバカでのろまなカメでも考えてしまいます。もちろんブログを書く目的は単に収入を得るだけではありませんが、広告から得る収入額はブログの価値を計る上での重要な指標となります。
なぜなら、広告収入は広告主と読者の満足度にほぼ比例しているからです。現代の情報社会では、ユーザーの満足度が高い商品が売れる時代ですから、いくら社会的に立派な記事を書いていても広告収入が低ければ、何らかの問題や課題を抱えていると認識した方が良いと思います。
なぜこれだけの差が生じているのか
もちろん雨宮さんがどのようにご自分のブログを運営されているのかはわからないので、あくまで私の3年間のブログ運営の経験から推測したことしか書けませんが、それでもかなりの価値あるメッセージが得られます。
ひとつの記事にかける時間と労力の差
例えば、雨宮さんの最新記事のタイトルは「【2017年】完結済みのおすすめ漫画ランキング!一気に読めてしまう面白い作品50選」ですが、50個のおススメ漫画を取り上げてランキング形式で紹介されています。
私がこの記事を書こうとした場合は、おそらく1ヵ月はかかると思います。つまり、最近は漫画を読まないので知識が無いのと、50個もピックアップするのにはそれなりに時間がかかるからです。
もちろん雨宮さんはご自分が好きな分野の記事を書くわけですから、私より記事を書く効率が遥かに高いのは承知の上で、それでも私より何倍も何十倍も時間と労力をかけてご自分の記事を完成させていると推測しています。
なぜなら、私はそもそもこういった漫画の紹介記事は書きません。いくらニーズがあるからと言っても、それだけ時間と労力をかけてブログの記事を書く気になれないからです。そこが私の弱点であり盲点でもあると言えます。
私の中での時間と労力のかけかたと収益性の差
私の場合は、一記事を書くのにかける時間は平均的に1~2時間程度です。芸能系はニュースサイトなどから記事を引用して私のメッセージを添える形式が多いので、早ければ30分程度で完成できますが、マニアック系だとどうしても自分で検証するのに時間を取られるので、2~3時間はかかります。
この違いが最近ではPV(ページ・ビュー)数と収益額の違いとなって表れています。以下のグラフは私のブログ3つの先月(8月)の実績ですが、上の2つはJ-POP系とK-POP系の芸能系ブログの収益額(青)とPV数(赤)で、一番下がマニアック系のブログです。
事情により金額の絶対値は公開できませんが、相対比較はできます。
記事数は芸能系の合計が約1,000記事なのに対し、マニアック系は500記事と半分ですが、収益額とPV数では芸能系の2つの記事を合計してもマニアック系の方が遥かに上回っています。つまり、収益性は2倍以上と言えます。
雨宮さんのブログの収益性が高い理由
なぜ時間と労力のかけかたで収益性が変わってくるのかを考えると、やはり世の中の情報ニーズとして、手間暇かかる記事の方が希少性が高いからではないか?と私は推測しています。ユニークな記事の方が収益性が高いのは特にGoogle Adsenseの広告を使う場合は顕著です。
雨宮さんのランキング形式の記事は50個ものアイテムを取り上げることが多いのですが、通常はトップ10とかそのくらいなので希少性が高いと言えます。じゃあ11位以下のランキングのアイテムにそれほど時間と労力をかける価値があるのかと考えがちですが、そこが私の盲点だと今回は感じました。
アマゾンのロングテール戦略との共通性
以前からアマゾンなどで話題となっている「ロングテール戦略」のことは知識としては知っていましたし、実際にブログ運営でもロングレンジで行こうと方向性を決めた時に参考にした考え方です。
しかし、実際にひとつの記事を書くのにロングテール戦略を取り込むなどという考えは思い浮かばなかったわけです。11位以下のアイテムに興味を示す人は稀だからとか、結局「面倒くさい」ことは避けて通っていました。
私が今回雨宮さんのブログを拝見して、さらにはそのバックデータを拝見して感じたのは、私のブログで3年間に1,500記事も書き続けたのにどんどん収益性が低下しているのは、1記事にかける手間暇を惜しんだからだと気付きました。
十分の一の記事数で私の5倍以上の収益(50倍以上の収益性)をあげているブログが存在し、しかもそのブログは無料ブログサービスの「はてなブログ」(Proなら有料)で運営されています。
見た目はごく普通の一般的なブログにしか見えないので、最初からWordPressに有料テーマとの組合せで万全の態勢で臨んだ私のバカでのろまなカメさ加減に今更ながら落胆しているわけでありますが・・・
まとめ
この記事自体がまさにバカでのろまなカメが書いた典型的な記事ですが、人間この歳になるとそう簡単に方向転換ができません。まさにタイタニックと同じですが、じゃあ今まで3年間黙々と書き続けてきた1,500もの記事を捨てて、心機一転新しいロングテール戦略でやり直すかと考えると、それもバカでのろまなカメの考え方だと思えてきます。
しかし、今回雨宮さんのブログに出会えたことは、黙々とやってきたからこそ必然的な偶然性で出会えたのだと妙な確信があります。今後どういった方向転換をするのかはこれからの課題ですが、雨宮さんのブログをそのまま習うのではなく、そこから得られたメッセージを大切にして、より私らしいブログを構築していきたいと思います。
雨宮さんに深く感謝します。ありがとう。
ではでは、きらやん