GCP上にGPU付きの仮想Windowsを作る方法
https://chrome-vr.com/2019/07/asus-chromebit-pc.html#toc_headline_9
GPU無しの仮想Windowsでも通常の作業は行なえますが、Adobe CCアプリのPhotoshopや無料3DCGアプリのDAZ Studio 4.11などのグラフィック系の重いアプリは動きません。
そこで、GCP上に仮想Windowsを作成する途中で、マーケットプレースから「NVIDIA Quadro Virtual Workstation」をデプロイして起動します。
通常の作り方でもGPU付きの仮想Windowsは作れますが、それではPhotoshopやDAZ Studioは起動ができません。OpenGLのバージョンが古すぎると認識されるからです。
NVIDIAの場合はOpenGLがこれらのグラフィック系アプリの仕様に合ったバージョンと認識され起動が可能になります。
スペックはかなり高いので、それなりの時間レンタルの課金額にはなりますが、最初の1年間は300ドルまでGoogleが肩代わりをしてくれるので実質的に無料で使えます。
今回はテストとしてNVIDIAのデフォールトのまま作成しましたが、今後は課金額やレスポンスを考慮して、スペックやゾーンの変更を検討します。
アメリカ西海岸のサーバーを使っているので、マウスの動きと画面の更新のタイミングのズレや描画速度が遅いなどが起こっているので、日本国内のサーバーにこのNVIDIAの仮想Windowsがあるか確認して変更予定です。
★GCPの場合はなぜか東京よりアメリカ西海岸の方がレスポンスが良いので、デフォールトの「us-west1-a」に戻しています。
★最近は課金額を抑えるために、バーチャルマシンのスペックを落として使っています。GCPは最初に作ったマシンイメージを編集して変えられるので便利です。
Windowsシステムの日本語化
そのままだと英語版のWindowsなので、画面左下の検索窓に「control」と入力すると「Control Panel」が表示されるのでクリックしてリージョン設定から日本語キットをインストールします。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。インストール後にインスタンスを停止後、再起動すると日本語システム表示になります。
http://www.vwnet.jp/windows/w10/2016092501/OtherLang2jaJP.htm
レンダリング速度
DAZ Studio 4.11をインストールして「Super Girl」をインストールし、デフォールト状態でレンダリングを行ってレンダリング時間を測ってみました。
画面の描画速度が遅く、レンダリングに追いつかないので正確な時間の計測はできませんでしたが、約10秒ほどで完了しました。
NVIDIAのGPUのおかげで十分に高速にレンダリングが行えます。
上記のレンダリング画像の画質があまり良くない(グラデーション部分が縞になるなど)のはGCPとの接続に使っているアプリ(Chrome拡張機能)が原因と思われます。設定で良くなる可能性があります。
あるいは「Chromeリモートデスクトップ」などの別の接続アプリも試してみる予定です。
まとめ
従来はPhotoshopやDAZ Studio、SketchUpなどのグラフィック系アプリはアマゾンAWS上のElastic GPU付きの仮想Windowsで使っていましたが、今後はGCPで使えるのでChromebitやChromebookでこれらのアプリを使っていく予定です。
Genymotion GCPで仮想Androidも使えますが、作るのが面倒な割にそれほど使う機会が無かったので、Androidアプリも使いたい場合はChromebook Flip C100PAなどを検討した方が良さそうです。
Genymotion GCPの作り方と使い方は以下の記事を参考にしてください。
https://chrome-vr.com/2019/07/cloudreadyandroidgoogle-gcpgenymotion.html
接続はChromeなどのブラウザーから行えます。ただし、セキュリティーの警告メッセージが表示されるので例外処置を行う必要があります。
ではでは、きらやん