イヤホンブームの火付け役と言われる説明不要のSHURE SE215シリーズ。今回はYouTubeでPerfumeのライブを視聴することで、その情報量の多さからメッセージ性と興奮が伝わってくるイヤホンの特徴に迫ります。
背景
外出時などのBGMを聴く用途にはAndroidスマートフォン(HUAWEI nova lite)用のイヤホンとしてJBLのエントリーモデルであるJBL Synchros E10NPを2016年7月に購入して以来ずっと気に入って使い続けています。(現在は後継モデルのT290)
しかし、YouTubeでPerfumeなどのライブ映像を観る時にはiPod touch用としてSHURE SE215m+ Special Editionで聴きます。このイヤホンの発売時のレビュー記事は以下です。
https://www.phileweb.com/review/article/201609/29/2239.html
理由は、音質や聴き心地の良さよりもライブのメッセージ性や興奮が伝わってくるイヤホンだからです。私はこれを「心に届く情報量の多さ」と表現したいです。
個人的にはJBLの方が音質的に好みですし、低音の響きや全体的にスッキリしたシンプルな音作りが気に入っています。しかし、ライブ感を感じるのは圧倒的にSHUREだと思います。録音して比較紹介しようかとも思いましたが、聴くイヤホンでいくらでも印象が変わるので今回は止めにしました。
以下では、SHUREで聴いている主なYouTubeビデオを紹介しつつ、どんな感じに聴こえるかについて感想を述べます。
Perfume 国立競技場ライブ
「Edge」のライブの中でも最もお気に入りの映像です。
Perfume JAPAN NIGHT 20140810 >>> YouTubeサイトへ
Perfumeの攻撃的なサウンドとパフォーマンスが、必ずしもPerfumeファンではないアウェイの6万人の観客を興奮させ一体にしてしまう感動を、まるで会場に居るかのように感じてしまいます。
SHUREのイヤホンが特別に音が良いとは個人的には思わないのですが、この音を映像とともに聴くと、プロに愛され使い続けられてきたメーカーの歴史と、2011年に発売され7年が過ぎた今でもヒット商品として君臨し続けるロングセラー商品の意味がわかる気がします。
AKB48 竹内美宥 DTMカバー
DTMで作られているにもかかわらず、まるでライブのような臨場感を感じます。
Everyday、カチューシャ/Miyu Takeuchi(bossa nova ver.) >>> YouTubeサイトへ
ライブではないビデオ映像もライブのように感じさせるSHUREのイヤホンの魅力を感じます。
TWICE TT 日本語版 公式ミュージックビデオ
おそらくこの半年間に最も多く観たYouTubeミュージックビデオだと思います。
TWICE「TT -Japanese ver.-」Music Video >>> YouTubeサイトへ
この曲は聴き慣れているのと、独特の低音感があるので、もっぱらイヤホンの試聴用に聴くことが多いです。
JBLだと低音は重心が低くウェットなジャズベースっぽい感じに聴こえて個人的には好きですが、SHUREの場合はやや重心が高くドライなエレキベース(チョッパー?)っぽい感じがします。K-POP的にはSHUREの方が意図した音に聴こえるのではないでしょうか?
この辺りは好みの問題なので、どちらが良いとか悪いとか議論する意味は無いですが、SHUREでYouTubeのミュージックビデオを聴く場合は、やはりライブ感を意識すると良いように思います。
遮音性
BOSEやJBLなどではノイズキャンセリングにより静粛性を実現していますが、SHUREでは遮音性を高めることでこれを実現しています。そのため相対的にローコストで必要十分な静粛性が得られます。
遮音性を高めるのに「ソフトフォームイヤーチップ(黒色)」を用いて実現していますが、私の場合はサイズもデフォールトの「M」から「S」に交換して、より耳の穴の奥まで挿せるようにしました。
これにより低音の音圧も若干高まったように感じています。
JBLのノイズキャンセル無しと有りとSHUREを換気扇の音で静粛性を比較してみました。
・JBLノイズキャンセル無し:換気扇「弱」でもかなり耳障りに雑音が聞こえる
・JBLノイズキャンセル有り:「弱」では全く聞こえない。「強」でシャーという高音の成分のみが聞こえる
・SHURE:「弱」では全く聞こえない。「強」ではゴーという低音も混ざった全体的な雑音として聞こえる
SHUREの遮音性は、JBLのノイズキャンセル有りにかなり近いレベルが得られていると思います。ただし、外出時に歩いていたりする場合などではこの優れた遮音性がかえって「必要な音も聞こえない」ことになり、良し悪しな感じもしています。
リモコンの操作性
SE215m+ Special Editionには3ボタンリモコン・マイクが付いているので何かと便利です。特にYouTubeの場合は音量レベルがけっこうビデオソースで変わるので、音量がリモコンで調整できるので重宝します。
ただし、リモコン動作はiPhone/iPod touch/iPad向けに最適化されているので、Androidではアプリを使わないと思ったようにコントロールできません。私がAndroidスマートフォンで使っているのは以下のアプリです。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.shengande.degausslabs&hl=ja
「Headset Control Center」という無料のアプリですが、かなり多機能です。しかし、私が使った場合では、センターボタンによる「プレイ/ポーズ」とダブルクリックによる「次の曲へ」しか使えていません。音量のコントロールは出来ませんでした。
電話の着信時は音楽は自動的にポーズ状態になり、電話を切ると再開するので便利です。ただし、電話をこちらから切る場合はセンターボタンを「長押し」する必要があります。
イヤホンのプラグをスマートフォンのイヤホンジャックに挿すと、アプリが自動的に立ち上がりプレーヤー・リストを表示します。YouTubeやSpotifyなどをタップすればプレーヤーが立ち上がってスタンバイ状態になるので使い勝手は良いです。
まとめ
イヤホンと言うと今では、ワイヤレスも含めて売れ筋は3千円くらいだと思うので、1万円を払ってSHUREを買う必要があるのか?という疑問が湧いてきます。
人によって音に対する価値基準は十人十色なので、あまり音にこだわらない人にはSHUREはオススメできませんが、ワンランク上の音を試してみたいと考えている人には、間違いなくこのSE215m+ Special Editionはオススメです。
最後に、Perfumeのロックフェスでのライブ映像もSHUREでよく聴くビデオです。
Perfume * Spending all my time *Polyrhythm >>> YouTubeサイトへ
「3人以外はステージに上げない。3人だけで全てを表現する」というPerfumeの掟をよく表しているステージだと思います。その雰囲気をSHUREで楽しんでみてはいかがでしょうか?
SHURE イヤホン UNIシリーズ SE215 Special Edition カナル型 高遮音性 リモコン・マイク付き トランススルーセントブルー SE215SPE-B-UNI-A 【国内正規品】
ではでは、きらやん