YouTube Musicが日本でも視聴できるようになりました。1年前から密かに期待して待っていましたが、いざ視聴が出来るようになった今、YouTube Musicをどう聴くか?を考えると、外出時は聴かないが、自宅でBGM的に聴くには意外と良いかも?
外出時はバッテリーと通信容量の節約が理由
YouTube Musicの無料アプリはバックグラウンドでの再生が出来ないので、聴いている間はずっとスマホのバックライトが点灯し続けます。
さらに映像も再生されるので音楽だけを聴いていても大容量のデータ通信が行われるので通信容量を喰います。
この2点が、YouTube Musicを外出時に聴かない主な理由です。
外出時にはSpotifyで聴いている理由は、バックグラウンドで聴けるのでバッテリーを節約出来るのと、OCNモバイルONEでは無料の「Musicカウントフリー」が使えるので通信容量を喰いません。
自宅のWiFi環境ではYouTube Musicは意外と良い
自宅ではバッテリーと通信容量の節約を考える必要がありません。すぐに充電が出来るし、WiMAX 2+の通信容量無制限のWiFi環境だからです。
今は会社勤めではないので、自宅で過ごす時間が多いのですが、新聞や本やWebサイトなどを読んだり、ソファーに寝っ転がって昼寝したりボーっと考え事をしたりする時にイヤホンで聴くのにYouTube Musicは意外と良いと感じています。
つまり、聴きたい曲を聴くというのではなく、BGM的に何となく聴く音楽としては、選曲が適当で、初めて聴く曲が流れたりすると「映像を確認」する事が多いからです。
ほとんど公式ミュージックビデオが再生されるので、一般的に有名でよく聴かれている曲のみが再生され、すぐに映像も確認出来るというのは、BGM的に聴く場合はメリットになります。
こうした聴き方では、聴きたい曲と聴いた事が無い曲とのバランスや、無料でも広告が気にならない事、音質が良いわけでは無いが「BGM的に好ましい音」など、Spotifyの無料アカウントと比べてもメリットを感じます。
有料のApple MusicやSpotifyプレミアムと併用するのにちょうど良いと思うようになりましたが・・・
YouTube Musicの日本での位置付け
海外と日本では音楽市場の構造の違いから、Googleも日本のYouTube Musicを海外とは変えて、日本独自のサービスとして展開するようです。
「YouTube Music」は日本の音楽業界の救世主か? データが示す期待と不安 >>> BUSINESS INSIDER JAPANサイトへ
この調査データが示す事実は冷酷だ。
リーマン・ショック後、iPhone上陸後の10年で日本は「音楽にお金を払わない市場」になった。それゆえに、有料ストリーミング配信への切り替えがこのまま広がっていくかどうかは、まだ不透明なのだ。
むしろ、これまでは「音楽配信」とみなされていなかったYouTubeでの音楽視聴が、YouTube Musicによって「広告型の音楽配信」として認知され、若年層に広く使われるようになる可能性もある。
一方、広告型の音楽配信は切り捨てることもできない。スマホのアプリストアには、YouTubeなどの動画サイトから音楽を取得し、広告スキップやダウンロード機能を実現するアプリがあり、若年層に人気が高い。こうしたアプリは規約違反と隣合わせであるだけでなく、収益化できないので、音楽レーベルとしても歓迎すべき存在ではない。
YouTube Musicはまだ進化段階で、若干使い勝手などに気になる部分もある。しかし、少なくとも、そうした「限りなく黒に近いグレー」なアプリを排除し、音楽を収益につなげる可能性を持っている。
グーグルは、今回のYouTube PremiumやYouTube Musicの利用について、日本の若年層に期待している雰囲気を感じる。
私がYouTube Musicを聴かないだろうと思う理由
「聴きたい曲をジックリ聴く」用途に関しては以下のように感じています。
YouTube Music「乃木坂46…」>>> YouTube Musicサイトへ
私の場合は主に「アルバム」を曲順に聴く事が多いので、有料のApple MusicやSpotifyプレミアムで広告無しの高音質で聴いています。
では今までYouTubeでは音楽を聴かなかったのか?と言うと、けっこう日常的に聴く事が多いです。この場合は公式ミュージック・ビデオが公開された直後から、Apple MusicやSpotifyで配信されるまでとなります。
つまり、アルバムではなく、タイトル曲や場合によってはカップリング曲のフルバージョンを公開直後の段階で聴きます。
しかし、例えば乃木坂46のSpecial EditionなどではCDリリース後はカップリング曲はShort ver.に差し替えられるので聴かなくなります。
このような新しい音楽の聴き方が主流となっているので、従来のYouTubeで十分ですし、従来のYouTubeなら画質を最初から高画質(1080pHD)に固定して視聴が出来るので都合が良いです。
過去の曲でも、今でも時々聴きたくなるライブなどは、アーティスト別の自作のプレイリストにまとめているので、従来のYouTubeの方が都合が良い事もあります。
日本の音楽業界にとってはメリットがある?
Contents IDの導入で、著作権者は他人がアップロードした動画に対して「ブロックする」のか「広告を表示して収益化」するのかなどを選ぶ事が出来るようになりました。
私のオリジナル動画の中でも、例えばPerfumeの「1mm」を演奏しつつ、自宅のオーディオ・システムのスピーカーを数種類切り替えて音の違いを紹介する、などの動画を制作した事があります。
このように他人や他社の著作権を使用する事がありましたが、この場合でも自動的にContents IDが設定され著作権者の収益化となり、広告が表示されて、広告収益が著作権者に支払われていました。
この時点では、私のYouTubeアカウントは収益化されていたので、他の動画からは広告の収益が入っていましたが、上記の動画の場合については私への収益化は自動的に取り消されました。
2018年2月からはチャンネル登録者数が1,000人に満たないという理由で、収益化は取り消されたので、以後は私のYouTubeチャンネルの動画では広告は表示されなくなったので、私にも著作権者にも収益は入って来なくなりました。
もっとも、私へのYouTubeからの広告収入はごく僅かだったので、むしろ広告が表示されなくなって視聴者の煩わしさが軽減されたのは、私にとってはユーザー・エクスペリエンスが向上したように思います。
このように、他人がアップロードした動画から著作権者が収益を得るオプションが出来た事で、YouTube Musicにより、限りなくブラックに近い無料音楽プレーヤーアプリからユーザーを遠ざけ収益化出来る効果は期待出来そうな気がします。
まとめ
アメリカの音楽市場では、全米レコード協会(RIAA)の統計資料によると、2018年上半期(1-6月)の売り上げのうち、75%がストリーミングから得られており、そのほとんどが有料配信からとなっているようです。
日本ではまだCDの売り上げが音楽配信を大きく上回っているので、国内のみで活動するアーティストやグループではCDの売り上げ依存度が高いですが、K-POPなどではすでに音楽配信の売り上げ依存度が高くなっています。
これから世界に進出しようとしているアーティストやグループにとっては、この海外での傾向にどう対応していくかがキーになりそうな気がしていますが・・・
ではでは、きらやん