スマホゲームの制作?「スケッチアップ」が活躍する時代が来る?!

ゲーム制作のプロではない人でも無料の「Unity」でアイデア勝負でスマホゲームを作って成功した話をよく聞きます。「スケッチアップ」は建築物のシーンが得意で「Google Earth」と連携が出来るので活用の場が広がりそうですが?

無料のUnityでスマホゲームを作る?

もうすぐ数兆円規模の市場に成長するというスマホゲームですが、それを牽引しているのは「プロでない人」です。無料の「Unity」というパソコンソフトを使ってゲームを作っています。

UnityとFuseによるゲーム感覚の作品を動画で紹介

Unityとは?ということで、私が2015年に書いた記事を以下で紹介します。実際にゲーム感覚で遊べる作品を作って動画で紹介しています。

3D CG Game作成の無料ソフト「Unity」と無料のFuse 1.3の使い方?! >>>

その中で紹介している、UnityFuse1.3MixamoAuto-Riggerで作成した作品で遊んでいる様子をキャプチャーした動画が以下です。

UnityでFuseの3Dキャラを取り込んでゲーム感覚のアニメーション >>> YouTubeサイトへ

三年前の話なので若干古いですが、今よりわかりやすいと思います。

スケッチアップが活躍する時代

ゲームを作るとなると、今は3Dが当たり前の時代なので、3Dキャラもそうですが、それより背景や建築物をどうするか?がアニメーションを作る上で大きな課題となります。

そこで「スケッチアップ」の出番が今後増えて来るように思われます。プロでない人が作るスマホゲームです。

使う3DCGソフトにも「操作の簡単さ」や「ライブラリーが無料で豊富」などが必要とされます。そこが私がスケッチアップに目をつけたポイントと言えます。

スケッチアップのレンダリングを高速化

LuxRenderの高速化

前回までの記事である程度のスケッチアップの紹介は出来たつもりです。最も大きな課題であった「レンダリングの高速化と簡素化」についてはほぼ解決し、実用段階に来ています。

無料で高画質のLuxRender高速化して使うのは、前回の記事でGCP上に16vCPUの仮想Windowsを作ってLuxRender Slaveを動かす事で実現します。

パソコンやAWS上のLuxRenderから、ネット経由で接続して分散レンダリングを行う事で4倍以上の高速化を実現できました。

Twilight Render V2 Hobyによる高速化

また、パソコンのみでも、とにかく使い方が楽高速レンダリングも選べる無料のプラグインを探したところ、良いものが見つかりましたので「Twilight Render V2 Hoby」を後で紹介します。

スケッチアップとGoogle Earthの連携について、以下に簡単な例を紹介します。

Google Earth Proとの連携の例

ブラウザー版

ブラウザー版のGoogle Earthはスケッチアップから.KML/.KMZ(Google Earth)でエクスポートすればインポートできるはずです。

しかし、実際にやってみると変な灰色のオブジェクトでしか表示できませんでした。

失敗

インストール版 Google Earth Pro(無料)

そこで、パソコンソフトのGoogle Earth Pro(無料)をダウンロード/インストールして、スケッチアップから.daeでエクスポートしたモデルは追加が出来ました。

モデルを追加

モデル」を追加。

参照…」をクリック。

インポート

開く」をクリック。

モデルをインポート

OK

OK」をクリック。

モデルを追加結果

同様に2D画像のモデルも追加してみると・・・

Google Earth Pro

フライトシミュレーター

フライトシミュレーターでここを飛んでみると?

フライトシミュレーター

SR22」を選択して「フライトを開始」をクリック。

フライト開始

初音ミクの3Dモデルを追加

さらに「初音ミク」の3Dモデルも追加してみました。

初音ミクモデル

スケッチアップで.daeでエクスポートする前に、人物は巨大にしておいて.skpで保存しておいてから行ってください。

ちなみに、この方法で「追加」する場合はモデルの場所の設定(ジオロケーション)は特に設定しなくても、Google Earthで表示している場所に追加されます。

スケッチアップのレンダリングを高速化?

少し前までは仮想WindowsのGPUで可能でしたが、最近はちょっと状況が変わってきました。

LuxRenderを分散レンダリングで高速化

GCPGPU付き仮想Windows上でLuxRender(スレーブ)を動かして、分散レンダリングによる高速化スケッチアップではできない事がわかりました。

そこで、GPU無しで、16vCPUの仮想Windowsインスタンスを作り、分散レンダリングを行ったところ、4倍以上の高速化が実現できました。以下の記事を参考にしてください。

3D CG 無料ソフト「スケッチアップ」レンダリングをGCPで高速化?! >>>

高速と高画質が使い分けられる無料のレンダリングプラグイン

そこで、GPU無しでも高速と高画質を使い分けられて、操作性も良い無料のプラグインを探したところ、「Twilight 2 Hoby」と言うのが見つかったので紹介します。

Twilight 2 Hobyの特徴

有料版は商用利用が可能ですが、無料の「Hoby」でも初心者が必要な機能を備え操作が楽で、数十秒でレンダリングが可能ストレスフリーさがオススメな理由です。

初心者が必要な機能を備える

デフォールトの状態でいきなりレンダリングを行っても、そこそこの画像が得られるのが嬉しいです。レンダリング後でも明るさやコントラストの調整などが可能です。

★ただし、パソコン上ではレンダリング出来ないシーンがいくつかありました。

しかし、AWSのElastic GPU付きの仮想Windows上でスケッチアップを使う場合は、特にレンダリング出来ないシーンは今までにありませんでした。

初期状態:

初期状態

3D Warehouseからシーンの読み込み:

シーン

操作が楽で、そこそこの画質

画質「Low+」(デフォールト)でレンダリング:時間 16秒

画質Low+

Kerkytheaでは.xmlに書き出して、ソフトを立ち上げて.xmlを読み込んで、それからレンダリング開始、と言うようにレンダリング開始までが面倒です。

Twilight 2 Hobyでは、楽にレンダリングを開始出来ます。

数十秒でとにかく高速レンダリングが可能

画質「High」でレンダリング:時間 24秒

画質High

.jpgで書き出した画像:

書き出した画像.jpg

人物が「のっぺらぼう」なのが気になりますが、やりようはあると思います。

もちろんもっと高画質にすると、それなりの時間がレンダリングに必要にはなります。

しかし、LuxRenderのように高速化のためにGCP上に高速な仮想Windowsを作って、ファイアウォールの設定をして、分散レンダリングを行うという面倒なことをしなくても良いというメリットがあります。

Twilightでも「Depth Of Field被写界深度をオンにすれば、前景と背景をボカしたフィルムカメラ的なレンダリングが可能です。

現状では「ピントの合う距離の設定方法がわからない」という課題はありますが、LuxRenderと同様の使い方を簡単に実現出来そうです。以下の記事を参考にしてください。

Android TV?3D CGソフトでフィルムカメラ シミュレーション! >>>

Twilight 2 Hobyのインストール方法

他のプラグインは、プラグインとレンダリングソフト本体が別々なので、この2つをインストールする必要があります。

Twilight 2 Hobyは、プラグイン自体にレンダリング機能が内臓されているので、プラグインをスケッチアップの「拡張機能マネージャー」からインストールするだけで完了です。

Extension Warehouse」から検索すると見つかります。

Twilight

しかし、結局メーカーのダウンロードページに行って「Twilight Render V2 Hoby」をダウンロードすることになるので、いきなり以下のURLに行くと良いです。

https://www.twilightrender.com/index.php/downloads/upgrade

OSと、32/64ビットと、Professional/Hoby、があるので間違わないようにしてください。

.rbzを「拡張機能マネージャー」からインストールします。

ツールバーが出ない場合は、表示メニュー>ツール パレット>Twilight render V2を選べば表示出来ます。

ツールバー

最初は、使うのは一番上の「レンダリング」ボタンだけなので簡単です。

お試しください。

まとめ

GPUによるレンダリングの高速化

GPUによる高速化は、当面はAmazon AWS EC2上に作っている、Elastic GPU付きの仮想Windowsでスケッチアップを動かして行います。

GCPではスケッチアップなどの3DCGソフトは動きませんが、AWSでは全部動くので、課金はされますが、いざと言う時に重宝します。

DAZ Studioとも連携出来るので何かと便利です。IrayでそのままGPUによる高速レンダリングが出来るので、わざわざLuxRenderを使う必要性は感じません。

DAZ Studioレンダリングを高速化?AWS Elastic GPUの使い方 2018! >>>

リアルタイムレンダリングの世界

さらに、有料($49/月とか)にはなりますが、「Enscape 3D」などのリアルタイムレンダリングを搭載した高性能ソフトでシーン内をウォークスルーするような動画の作成が可能です。

Enscape for SketchUp >>> YouTubeサイトへ

スマホゲームの制作や、3DVRARなどのコンテンツ制作にも応用が出来そうです。

毎月49ドルの支払いが高いと感じるか、一昔前なら夢のような3Dソフトが49ドル/月で使えるなら安いもんだと感じるか?

今やフォトショップなどのAdobeの神ソフトが月額数千円で使えるようになったので、私のようにスクール生の半額割引でも8万円出して買ったことを思うと、時代を感じます。

高いソフトや機材を買えば、それなりに大きな見返りが期待できるかもしれませんね?

★Amazon Sumerianによるスケッチアップのシーンを無料でVR化する方法を紹介している記事などのリストは以下です。

スケッチアップ関連の記事リストはこちら >>>

ではでは、きらやん