ある上司が「自分の仕事のやり方には誇りを持てよ」と言っていました。この上司はいわゆるKYオヤジで「空気を読まない」事では有名でしたが、その結果として社内でおそらく「最もコントロールが難しい」チームが出来上がりましたが?
スーパーKYオヤジが上司に
私は子供の頃から内向的で、自分から何かを言い出したり行動したりするのが苦手でした。
ところが、一般的なシャイな人間とは少し違っていて、「来るものは拒まず」的なところがあって、歳の上下や男女や地位や経済力などには無関心で、誰かからお誘いがあればとりあえず受け入れて行動に移していました。
そんな私の上司に、こともあろうにスーパーKYオヤジで「空気を読まない」で、ズケズケと人の土俵に土足で踏み込んでくる男がなってしまいました。
暫くしてその上司から言われた言葉が「自分の仕事のやり方には誇りを持てよ」でした。
最初はその上司が言いたかった本質は見抜けませんでしたが、私の職業人生にその言葉が大きな影響を及ぼしました。
最もコントロールが難しいチーム
その上司が作り上げたチームのメンバーは、おそらく社内で「最もコントロールが難しい」集団になりました。
アルバイトの女子でもこんな感じです。
「これやっといて」
「そんな言い方するなら、やらない!」
「ちょ、ちょっと待って。美人だよね〜〇〇さん!」
「ふ〜ん・・・」
「今日もますますキレイだね」
「最初からそう言えばいいのに」
「わははは・・・」
「わかった。いつまで?」
技術者メンバーに至っては、自分の仕事のスタイルから外れた仕事を押し付けられたら、ガンとして動こうとしません。
時にはケンカごしで言い合いになりますが、周囲のメンバーはニヤニヤしながら高みの見物を決め込んでいます。
そういう時は、少し時間を置いてから「どうすればやってもらえるのかなあ?」と尋ねると、「こういう条件ならやってもいいけど」と返ってきます。
つまり、例え上司であっても部下をコントロールするのに交渉術を高めなければなりませんでした。
自分の仕事のやり方に誇りを持つ
私は技術者なので物事を論理的に考えるのが常でした。そうすると、順番として以下のようになります。
1.自分の存在意義
2.自分の生き方
3.自分の行動指針
4.自分の仕事のやり方
ところが、1.から3.がそれほど固まっていない状態で「自分の仕事のやり方に誇りを持てよ」と言われたので、自分自身に対して混乱してしまいました。
それでも仕事は待ってはくれないので、論理的な思考は暫くは置いておいて、自分の仕事のやり方について今までの経験則から「こういうスタイルが自分には合っている」的な方法論を自分なりに確立していきました。
その自分なりに考えた仕事のやり方が、最も自分にとっては大切な考え方だと自覚するに至った時に「自分の仕事のやり方に誇りを持つ」という意味が理解できたと感じました。
まとめ
スーパーKY上司を傍で観ていると、ジコチューでわがままなオヤジだと感じる事が多かったですが、他人から何を言われてもブレる事無く自分のスタイルを貫いている姿からは何かしら得る物も多かったと思います。
その時そのときのシチュエーションで客観的に最高の判断をすべきだとは思いますが、技術者である事を少し横に置いておいて、一人の人間として自分だからなせる判断というものもあるべきだと今は思います。
それは年齢や環境や世の中の動きなどとともに変化しますが、それでも自分らしさが出せたら最高なのではないでしょうか?
ではでは、きらやん