先日購入したスティックPCの「Chromebit」を2日間使ってみて「個人ユーザー向け」ではない事が解ったので、改めて「PCレス」に立ち返って、Android 7.1を搭載してAndroidアプリが使える「TV BOX」を注文しましたが?
Google Chrome OSは企業向け
スティックPCのASUS Chromebitを2日間ほど使ってみて感じたのは、Google Chrome OSは、Windows PCに対抗する「企業向けパソコン」として企業にとってはメリットが大きいですが、個人ユーザーにとっては逆にデメリットが大きい事が解りました。
Chrome OSを搭載したChromebookなどのPCは、仮想Windowsと併用することで、たしかにWindows PCよりローコストで動作が軽くセキュリティー対応などの個人負担を軽減できるので、N数が多い企業にとってのコストメリットはチリも積もれば莫大になります。
ところが、N数が「1」の個人ユーザーの場合を考えると、私のように10年以上前に自作した古いWindows PCを今でもメインで使っている人間でも、仮想Windowsと併用することが出来るので、敢えてChrome OSを採用するメリットは感じられませんでした。
一方で、個人ユーザーとしてChrome OSを使って感じたのは、Windowsに比べると未だ「こなれていない」技術のように思えました。
例えば、タイプミス(勝手にスペースが入ったり、変換精度が悪かったり)が多いとかで、私の場合はブログ記事の作成などではWindowsの約2倍の時間がかかりました。
仮想Windowsを使えれば良いと最初は考えていましたが、仮想Windowsへの接続ソフトやアプリが整備されていなくて不具合が多く発見されました。以下のビデオの17分あたりを参考にしてください。
後半:【スティックPC】ASUS Chromebitで仮想Windowsの使い方 >>>YouTube
仮想Windowsへの接続が最も優れていたのは結局Microsoft製のWindows標準の「リモートデスクトップ接続」ソフトであり、これはChrome OS上では使えませんでした。
同じGCPの仮想WindowsへMicrosoft製「リモートデスクトップ接続」ソフトでWindows PCから接続すると、同じYouTubeビデオの再生でも音声が高音質で聴けてHD1080pでもスムーズに高画質で視聴が出来ました。
企業向けの一部のChromebookではAndroidアプリをGoogle Playストアからダウンロードして使えるので、例えばMicrosoft製の「RD Client」アプリを使えば、仮想Windowsへの優れた接続が実現できますが、Chromebitでは全くAndroidアプリは使えませんでした。
以上のことから考察すると、結論としては、Google Chrome OSを搭載したAndroidアプリが使えないChromebitは個人ユーザーにもデメリットが大きいPCと思います。
【スティックPC】Amazonで12,771円のChromebitを注文した理由とは?! >>>
「PCレス」にこだわる
初心に戻って、「PCレス仮想Windows」企画を推進しようと思い直し、Androidアプリが使える、Android 7.1を搭載した「TV BOX」をアマゾンで5千円台で売っていたので、これを注文しました。届いてから3日間ほど使ったレポートは以下を参考にしてください。
【Lovicool Android TV BOX】Android 7.1のTV端末の設置と使い方?! >>>
★Bluetoothは内蔵されていなかったのと、USB Bluetoothアダプターを購入してUSB端子に差してもOSは認識しなかったので、今のところBluetoothはこのTV端末では使えません。
★キーボードやマウスは普通の有線のUSB版が使えますが、無線の場合はBluetooth版は使えないので、USBポートに送受信器を差して使うタイプのキーボードとマウスのセットをオススメします。
TX3 MINIのOSは最新のAndroid 7.1なので、PCではなく所謂セットトップボックス(STB)の進化系と言える製品です。しかもスティック型と違って、PC並みの外部インタフェース端子を備えていて、使い方によっては今メインで使っているデスクトップPCより使い勝手が良いかもしれません。
しかもこのAndroid 7.1はなぜか「root化」済みのようなので、使用中のスマートフォンではリスクの大きいOSの改造も気楽に行えます。Daydream対応にチャレンジしようかと・・・もっともその先のスマートフォンへのミラーリングの方が大変そうですが?
仮想Windowsへの接続
★実際に以下をTV端末からMicrosoft製の「RD Client」AndroidアプリからAWS EC2のGPU付き仮想Windowsに繋いでやってみたところ、現状ではプレビューのカメラワーク(ズーム、パン、回転など)はマウスドラッグでの操作が実用に耐えませんでした。
★以下については当面は参考情報の扱いとさせていただきます。
私が仮想Windowsでメインに使っているソフトは、DAZ Studio 4.10 Proという無料の3DCG用ですが、GCPでは今のところ起動できないので、アマゾン AWS EC2上にNVIDIA製GPU付きの仮想Windowsを作って使っています。課金は約$1/hrくらいですね。
【3DCG】DAZ StudioのレンダリングをPCはそのままで高速化する方法とは?!
このレンダリング性能は私の古いデスクトップPCの10倍以上であり、30分以上かかっていたIrayによる物理レンダリングが数分で完了します。さらに、プレビューもIrayでストレス無く表示できるので快適です。
DAZ Studio 4.9のレンダリングをAWSで高速化して比較した映像紹介 >>>YouTube
仮想Windowsへの接続は三段階となります。
- GCPの低スペック仮想Windows(課金が少ない)に適当なアプリで接続
- そこからGoogle「Chromeリモートデスクトップ」ChromeアプリでAWS EC2の仮想Windowsに接続して自動入力マクロソフト(Windows専用)でパスワードを自動入力してWindowsログインし、DAZ Studioを起動
- TV BOXからMicrosoft製Android「RD Client」アプリでAWS EC2の仮想Windowsに直接接続
今のところ「Chromeリモートデスクトップ」でしかDAZ Studioを起動できないので、このようなややこしい接続方法を採りますが、他の用途であれば、目的によって1.か3.の接続単独でOKです。
まとめ
「子供の喧嘩」を世界レベルでやっているGoogleとAmazonですが、私的にはこの2社の技術が仲良く協力し合って、低コストで高性能な仮想Windowsを使える環境を構築出来ています。
GoogleとAmazonに加えて、AppleとMicrosoftも含めての世界的なビッグ4が力を合わせて「世の中を豊かにする」ことに向かって仲良く連携していって欲しいと願います。
この4社にApple創業者の故スティーブ・ジョブズ氏のこの名言を贈りたいと思います。
私のビジネスモデルはビートルズだ。
彼らは、お互いの負をチェックし合った。
お互いにバランスを取り合い、4人の合計は4より大きくなった。
ビジネスで偉大なことは、一人では成し遂げられない、チームによってなされるのだ
私が生まれた年は1954年なので、彼より1歳年上です。しかし、60歳を過ぎた身では同世代なのですが、常に彼ならどう考えるだろうか?と自問自答しています。
最近、AKB48を卒業した「高橋みなみ」と、今をトキメク「指原莉乃」の違いは何なのかをよく考えます。それは「器の大きさ」のようですが、高橋みなみは現役時代によく面白い話をする前に「これはスッゴク面白いんだよ、本当に」みたいに、わざわざ自分のハードルを上げていました。
その結果として、聴いている人はそれほど面白くなかったと感じて「スベる」わけですが、スベッてもスベッても自分を変えずにハードルを上げる「アイアン・ハート」の持ち主です。
それはPerfumeにも言えます。所属事務所の代表が居る前で「次はNYのマジソン・スクエア・ガーデンで2days公演をやって、会場を満員にします」と公言しました。その様子はドキュメンタリー映画でも紹介され、全世界を相手にハードルを上げまくっています。
「器の大きさとは、三無主義」
無欲
無心
無邪気
それはピュアーに繋がります。
「ピュアーとは、何も足さない、何も引かない」
どこかのCMのキャッチフレーズみたいですが、そういったピュアーさが技術者には求められていると思う今日この頃なのですが・・・
ではでは、きらやん