iClone6 Character Creater をアマゾンAWSで動かす4つの理由

  • 2017年4月29日
  • 2017年9月30日
  • 3DCG
 3DCGのキャラが簡単に作成できるCharacter Creater (CC)をアマゾンAWSで高性能インスタンスを作成して動かすことに成功したので紹介します。その4つの理由とは?

今までは3DCGで人物を扱う場合は主にPoserとDAZ Studioを使っています。今回CCを使おうかと考えたのは、以下の4つの理由があります。
  1. iCloneとCCはアニメーションに強く、作れるキャラもアニメーションに最適化
  2. PoserやDAZ Studioとの間ではアニメーションを含むファイル形式で互換性が無い
  3. 3DCG作品を公開しているSketchfabとの間では高い互換性がある
  4. iClone6では64bitオンリーなど高いPCスペックが必要だが、AWSは有料インスタンスの中から選んで時間レンタルできる
Poserは購入代金は必要ですが以後はほとんど費用は必要ありません。一方でDAZ Studioは最初は無料で導入できますが、本格的にやろうとするとPoser以上に費用が必要になります。
さらにiClone6/CCだと購入代金がPoserと同程度かそれ以上必要であり、さらにDAZ Studioと同様に本格的に使うとなるとコンテンツの購入にけっこうな費用負担が必要になります。
そこまでして趣味でiClone6/CCを使う必要があるのか?が疑問ですが、思い切った高性能化が功を奏して作業効率が高く、アニメーションでは画質と動きのスムーズさのバランスが良いです。

今後の趣味の3DCGを考えると、攻めの姿勢ならiClone6/CCの導入を検討したいです。

30日間の無料試用版ダウンロードやトラブル対応などの情報は文末のまとめに記しましたので参考にしてください。

iCloneとCCはアニメーションに強く、作れるキャラもアニメーションに最適化

 

 

私の場合の3DCGでは静止画作品がメインで、アニメーションはサブでしたが、最近はSketchfabで作品を公開する事が多くなると、自然の流れでアニメーション作品が増えてきました。
今回CCからエクスポートしてSkatchfabにアップしたアニメーション作品のワンカットは以下です。
この程度のものだとCCとSketchfabで30分程度で作れますが、一方で従来の静止画作品をDAZ Studioで作ると、レンダリングだけで2時間ほどかかりました。設定はどれもデフォールトです。
2015年12月に購入したiClone5でレンダリングすると以下のような感じです。
この場合は画質がどうこう言えるレベルではないのですが、アニメーションの場合はこのくらいがちょうど良いですし、アップより全身を撮るのがメインなので髪の粗さなども気にならないです。

PoserやDAZ Studioとの間ではアニメーションを含むファイル形式で互換性が無い

現在では多くの場合に、アニメーションを含む3Dファイル形式はFBXでやりとりされますが、iClone6/CCで書き出したFBXはPoserやDAZ Studioで読み込むとぐちゃぐちゃの人物になりとても使えません。
Sketchfabに読み込ませるときれいな人物になるので何が原因なのかわかりませんが、どうも少なくとも世の中には最低2種類のFBX形式が存在しているようです。

3DCG作品を公開しているSketchfabとの間では高い互換性がある

iClone6とCCから出力されるアニメーション付きのFBXはSketchfabで読み込むと確実に再現できるので互換性が高いです。

ここでの「Calibration」とはPoserやDAZ StudioでのPoseと考えて差し支えないと思います。最初はPoseライブラリーが見つからず困りましたが・・・
アニメーション3DCGをこれからやっていく上での「いいとこ取り」で考えると、iClone6/CCとSketchfabの組み合わせが良いと感じます。

iClone6では64bitオンリーなど高いPCスペックが必要だが、AWSは有料インスタンスの中から選んで時間レンタルできる

iClone5までは32bitWindowsでも楽に使えましたが、iClone6になってから64bitWindowsが必須となりました。8GB以上のメモリーを推奨していることから自然な流れですが、高性能なゲームパソコンに近いスペックです。

そのために高性能なパソコンを購入するのは現実的ではないので、今回はアマゾンのAWSで高性能な有料インスタンスを時間レンタルすることにしました。AWSの使い方は以下の記事を参考にしてください。

SpotifyをアマゾンAWS上で動かす5つのステップ

上記では無料枠のインスタンスを選びましたが、今回は高性能な有料インスタンスである「g2.2xlarge」GPU付き、8コア、15GB、60GB(SSD)にしました。

気になる課金額ですが、1時間1ドル(113円:その時の為替レート)です。インスタンスによって異なりますが、これだけ高性能なパソコンのレンタル額としては安いと思いますし、使った時間分だけのレンタルなので無駄がありません。

その代わり1分でも使うと1時間分の請求があります。また、コマメに使わない時はインスタンスを停止しておかないと、使っていないのに請求があります。

パフォーマンスは無料枠のインスタンスと比べると歴然で、体感でもサクサク度が全然違います。特に3DCGを一般的なパソコンでやると重いですが、これならストレスを感じることはありません。

まとめ

AWSの課金額は現時点で500円程度ですが、1時間もあればインストールなどが可能なので120円でセットアップは可能だと思います。さらに1時間もあれば一通りの評価もできるので、250円あれば足ります。

いずれにせよ他の用途でもAWSは何かと便利ですし、タブレットからもアクセスできるので、生活のスタイルに応じたシームレスな運用が可能ですね。

iClone6は30日間の無料試用ができるので以下からどうぞ(日本語版):

https://www.reallusion.com/jp/iclone/default.html

Character CreaterはiClone6のインストーラーの中でインストールが可能です。さらにリソースパックなどを別にインストールする必要があります。以下を参考にしてください。

http://kb.reallusion.com/%e4%b8%80%e8%88%ac%e7%9a%84%e3%81%aa%e8%b3%aa%e5%95%8f/50247/%e3%83%aa%e3%82%bd%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%83%91%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%92%e5%8f%96%e5%be%97%e3%81%99%e3%82%8b%e6%96%b9%e6%b3%95%e3%81%af%ef%bc%9f

iClone6/CCがインストール途中でエラーとなりインストールできない場合はDirectX11を9にして再インストールしてみてください。制約が出てきますがとにかく動きます。

Windowsメニューにある歯車アイコンの方のインストーラでDirectX9を選択してインストールします。

ではでは、きらやん