無料の完結型の音楽アプリは使いやすく便利ですが、他のアプリやパソコンソフトとも連携して使える高品質なサンプル音源「Blocs Wave」という無料アプリを見つけたので紹介します。
スーパーナイスDTM機材の記事から引用
Novation Blocs Wave内臓音源のサンプリングやオーディオレコーディングが可能な音楽制作アプリ無料Blocs Waveは、ループフレーズやワンショットサンプルなど約300の内臓音源をサンプリングし8つのスロットに挿入、スロットのON/OFF、ループポイント編集、エフェクトのリアルタイム処理などの直感的な操作によって、手軽に楽曲制作を行うことができるiPhone/iPad対応の音楽制作アプリ。
プロ品質の高品位な音源、外部入出力のサポートによってNovation LaunchpadなどのMIDIコントローラーが使用でき、低レイテンシーでのオーディオレコーディングも可能となっており、新たな音楽の創造に刺激を与えてくれます。
アプリ内課金によってサウンドライブラリの追加が可能となっています。■Audiobus、AudioCopy、AudioShareに対応
■オーディオ・リアルタイムストレッチ
■インポート/エクスポート機能
■Ableton Link、Ableton Exportに対応発売時期:2016年3月29日
サイズ:48.8 MB
環境:iOS 8.0 以降
スクリーンショット
Novation Liveコントローラー LaunchPad Mini
基本操作
★以下は2018年5月時点でのスクリーンショットです。
無料の完結型音楽アプリが多い中で、以前は840円もしていましたが、さすがに今は無料になりました。
パソコン用に使っているLive8は8万円以上しましたし、ハードウェアシンセサイザーを何台も買い替えたことを考えると、無料でここまで出来るのは感慨深いです。
これもスマホの生みの親スティーブジョブズのおかげですね。感謝!
このアプリは初心者向けではありません。というか、初心者でもそこそこ楽しめるようにできてはいますが、完結型ではないので、これ1本では全てをまかなうことはできません。
他のアプリやパソコンソフトと連携することを前提に考えて頂ければと思います。
iPadの方が使いやすいとは思いますが、最初はわかりやすいiPhoneやPod touchで使うことを前提に紹介します。
見ての通り、デザインが洗練されていてカッコいいです。シンプルなのでわかりやすく操作性も良いです。以下では2016年8月時点でのスクリーンショットのままです。
基本的にはこの初期画面から楽器の種類を選んで、タイプを選んで、次のパッドを選んでの繰り返しです。
単純に画面をタップして選んでいくことでサンプル音源ベースのループミュージックが出来上がります。
あれこれ試すのが簡単なので、試行錯誤を繰り返すことで、洗練されたループミュージックを手早く作ることができます。
ループ作成例
私が最初に作った4トラックのループは以下のようなものです。
何の変哲もないループですが、音のクオリティーは良いと思います。
これは実はiPod touchのイヤフォン端子からアナログケーブルでステレオICレコーダーに繋いで44.1kHz/16bitのWAV形式で録音しています。
デジタルで録音すれば、もっと音質が良くなると思います。
Ableton Liveへのエクスポート
このアプリは当初はミックスしたループファイルを書き出せませんでしたが、今では「Ableton Link」や「Ableton Export」との連携が可能になりました。
姉妹アプリ「Groovebox」によるAbleton Liveへのプロジェクトのエクスポート(ファイルの書き出し)方法を紹介している以下の記事を参考にください。
GrooveboxのプロジェクトをAbleton Liveにエクスポート?! >>>
Blocs Waveでもほぼ同じ操作でAbleton Liveにエクスポート出来るので、後からDAWに曲を取り込んで、より高度な編集が可能です。
他のアプリとの連携
他のアプリに音声データを渡すには「AudioCopy」アプリを使います。
これは汎用の無料アプリで、いろいろな音楽アプリの間で音声データを受け渡しするのに使います。主に、各アプリから呼び出す形を取ります。
パソコンなどで使うクリップボード的な役割ですが、データは複数保持されるので、ファイルに近い概念で扱えます。
SoundCloudへのアップロードも可能ですが、やはり1パッド(セクション)のループデータのみなので、ミックスしたループデータにしてからアップロードする必要があり、そこは完結型のように簡単にはいかないところです。
プロジェクトをメールでExportすると、1回の送信で全てのパッド(セクション)のファイルが送れます。
Ableton Live以外のパソコン音楽ソフトに渡すには、私としては一番手っ取り早い方法かと思います。
iPhoneやiPod touchで使えるGarageBandのような統合型の音楽アプリにもAudioCopyして簡単にデジタルデータで渡せます。
そうすれば、完結型アプリと同じようなことができますが、それが良い方法なのかは今後の課題ですね。
どれか1つのパッドに他のパッドの音をミックスダウンできると良いのですが・・・
まとめ
半年で地味にアップデートされて、いつの間にか便利になっていました。
GrooveboxはMIDI音源なのに対し、Blocs waveはサンプル音源なので細かいエディットは出来ませんが、多彩なサウンド(例えばボーカルとか)が扱えるメリットがあります。
ケースバイケースで使い分けると良いと思います。
作った曲を元に、DJ的なフィルターやエフェクターの操作を加えるには、以下の記事を参考にしてください。AudioShareのFXにインサートするなどの応用も可能です。
【iPhoneアプリ】あのMoogの音楽アプリでリミックスしてみる?!
ではでは、きらやん