サウンドフォントをiOSシミュレーターのシンセアプリで使う?!

DTM

MacのiOSシミュレーターで動くサンプリング音源のシンセアプリ「AudioKit ROM Player」はサウンドフォントを音源として使っているとわかり、音色を拡張する方法を具体的に調べ始めましたが?

DTMを始めた頃

DTMを始めたきっかけは初代Macintoshを80年代中盤に買った事でした。本体と同時に買ったソフトの中に、画面上の五線譜に音符を書き込むとそれを演奏する「Deluxe Music Construction Set」がありました。8bitで音はチープでしたが・・・

その後、TM NETWORKの小室哲哉のファンになったのがきっかけで、当時小室がCMをやっていたYAMAHA「EOS YS200」を購入して遊んでいました。

このMacとEOSを連携して遊びたいと考え始めたのが80年代終盤で、「Vision」というシーケンサーソフトを買ってMacとEOSをMIDIケーブルで繋いで遊び始めたのがDTMの出発点でした。

サウンドフォント

90年代終盤の頃から聞くようになった「サウンドフォント」ですが、私は今までいじった記憶がありません。技術者なせいか、アナログシンセやFM音源のようなハードウェア的なシンセの仕組みが好きだったからですが・・・

改めて見直そうよ、SoundFont|藤本健の “DTMステーション”

ところが、最近になってMac上でiOSシミュレーターのシンセアプリを動かし始めました。

iOSシンセ ROMPlayer をMacのiOSシミュレーターで動かす?!

将来的にXcodeと言うiOSアプリの無料開発ソフトを使って、自分オリジナルの「手作りカスタマイズシンセアプリ」を作りたいと思ったのがきっかけなので、実用性は二の次ですが・・・

そこで、とりあえずこの「ROM Player」に自分の好きなデジタルシンセ「Roland JD-800」の音色を追加しようと考え調べていたところ、ROM Playerのサンプリング音源はサウンドフォントを使っている事がわかりました。

YouTubeで聴くJD-800

Roland JD-800 – the 64 classic factory patches

“Water to Fire” – Roland JD-800 New Age theme

JD-800のサウンドフォントを入手

サウンドフォントはネット上に無料のものが多く存在しますが、今回は探す手間と時間を節約するために、有料(14.95ドル)のものを購入してダウンロードしました。

SoundFont – Digital Sound Factory

支払いはPayPalなので、PayPalを使っていない方は少々面倒ですが・・・

ROM Playerでサウンドフォントを使うには?

上記でダウンロードした圧縮ファイルを展開すると.sf2と言う形式のサウンドフォントファイルになります。

ところが、AudioKitのROM Playerで使うには.sfzと言うテキスト形式の定義ファイルと.wvという.wav圧縮形式の音源ファイルの組み合わせにする必要があります。

そこで、とりあえずSF2をSFZに変換するために、Macでも可能なアプリを探した結果、以下のサイトから無料でダウンロードできる「sforzando」というプラグインが見つかりました。

https://www.plogue.com/downloads.html

これはサウンドフォントの音色で演奏するプラグインなので、ファイル形式の変換はあくまで予備的なものですが、逆にいうと、ROM Playerに実装する前にサウンドフォントの音を確認できるというメリットがあります。

sforzando

インストーラーでインストールができます。今回はAbleton Live LiteのMIDIトラックに通常のシンセプラグインと同様にドラッグ・アンド・ドロップで起動しました。

「JD800.sf2」ファイルを最初にドラッグ・アンド・ドロップするとSFZへの変換が行われ「ARIAConverted」というフォルダーが出来ます。

「JD800.sf2」ファイルを2回目からドラッグ・アンド・ドロップするとサンプルシンセとして使えるようになります。

音色数は10個と少ないですが、実際に弾いてみるとかなり細かいマルチサンプリングがされているように感じました。

アコースティックピアノなどの生楽器ならともかく、JD-800のようなデジタルシンセをこれほどマルチサンプリングする必要があるのかは疑問ですが・・・

まとめ

単にサウンドフォントをDAWで使いたいという目的であれば、ここまでの作業だけで音を鳴らせるので、わざわざiOSシミュレーター上のROM Playerに組み込む必要は無いと思います。

次回以降では、.wavファイルを圧縮して.wvファイルに変換したり、.sfzファイルと.wvファイルをXcode上でROM Playerのプロジェクトに組み込む方法などを紹介する予定です。

現時点では未だROM PlayerからJD-800の音が出せていないので、もう少し試行錯誤する必要がありそうですが・・・

ではでは、きらやん