街の交差点で信号待ちをしていると、偶然隣に立っていた女性が手に持ったiPhone7をいじりながら「充電中は聴けないのよ・・・」と隣の彼氏に呟いていました。イヤフォン端子が廃止されたiPhone7のオーディオ回りとハイレゾ化とは?
iPhone 7でイヤフォン端子が廃止された理由とは?
いろいろな説がありますが、私として考えている最大の理由は「スピーカーをステレオにする」ではないかと思います。iPhone6以前のイヤフォン端子の位置にスピーカーが設置され、縦画面でもステレオ音声が楽しめるようになりました。さらに通話用のトップのスピーカーも強化され、横画面でもステレオ音声が楽しめます。
iphone7ステレオスピーカーと、iPhone6モノラルスピーカーの音の比較
これは主にYouTubeの動画、特に音楽コンテンツ(ミュージックビデオなど)の再生に威力を発揮します。YouTubeはライバルのGoogleが運営していますが、Appleとしてもユーザーへのサービス向上のためならナリフリ構わずやるという姿勢は好感が持てます。
iPhone 7のハイレゾ化とは?
ハイレゾ化については、iPhone6以前でもLightning端子やAirPlayを使う事で外部のハイレゾDACアンプによるハイレゾ化が可能でした。内部のDACアンプはハイレゾではないので、イヤフォン端子にいくらハイレゾ仕様のイヤフォンやヘッドフォンなどを繋いでもハイレゾにはなりません。
Bluetoothでは通信規格の制約で現状ではできません。Bluetoothでハイレゾが楽しめるのは現在はSonyのXperiaかハイレゾウォークマンだけです。Sonyは独自の規格で可能にしていますが、他のメーカーはこれを使うつもりは無さそうなので、Appleの動向次第だと思います。
ではLightning端子に繋げばハイレゾになるのか?と言うと、ケースバイケースです。イヤフォンやヘッドフォン側がハイレゾに対応していれば可能ですし、ハイレゾDACアンプ経由で通常のイヤフォンやヘッドフォンを繋げば、一応はハイレゾ化ができます。
ではハイレゾ音源を入手することはiPhoneでもできるのか?ですが、できます。e-onkyoやmoraなどのハイレゾ配信サイトにユーザー登録すれば可能です。iTunes StoreやApple Musicではまだハイレゾ音源は扱っていません。
ということで、ことハイレゾ化に関してはiPhone7はiPhone6以前とほとんど変わらないと言えます。もっとも、ストレージ容量が実質的に2倍になったので、容量が大きいハイレゾ音源をより多くデバイス側に置く事ができます。クラウドストレージの活用方法も検討すると良いかと思います。
最も簡単にiPhone 7でハイレゾを楽しむ方法とは
そもそもハイレゾとは何?については以下の記事を参考にしてください。
【丸本莉子】史上初:ハイレゾでメジャーデビュー!
ハイレゾに対応しiPhone7のLightning端子に直結できるイヤフォンとしては以下があります。
リンクスインターナショナル IC-Earphone ホワイト ICEP-LT-04 WH
Amazonで10月15日付けの価格は6,458円でAmazonから発送されます。色は5色あるので指定ができます。私はブルーを選びました。このイヤフォンに関係した記事は以下です。
【Lightningコネクタ直結】ハイレゾDAC内蔵イヤフォンをJBLと比較視聴?!
このイヤフォンはDACは96kHz/24bitのハイレゾ仕様ですが、イヤフォン部の周波数帯域は20~20kHzと一般的なイヤフォンと変わりません。ですから、ハイレゾ音源の恩恵は主にダイナミックレンジの拡大から受けることになります。
DACやイヤフォンの違いによる音の違いについては、実際にイヤフォンをステレオICレコーダーのマイクに密着させて録音して比較した以下の記事を参考にしてください。
【ハイレゾ】イヤフォンの音をハイレゾ録音して聴き比べてみた?!
ハイレゾ音源の入手方法については以下の記事を参考にしてください。
【ハイレゾ】iPod touchで初めてハイレゾ音源をゲットして聴いてみると?!
簡単にiPhone7でハイレゾを楽しむ方法の紹介は以上で終了します。
ただし、ハイレゾイコール良い音とは限らないです。音楽は数字ではないので、Lightning端子直結のハイレゾではないイヤフォンやヘッドフォンも検討の対象に加えることをおススメします。さらに、iPhone7に付属のイヤフォンは、専門家的な音質は別として、無難に聴きやすいです。
最初は比較対象が無いので、今回紹介したリンクスのIC-Earphoneを入手して付属のイヤフォンと比較してみると多くの事がわかると思います。もし、付属のイヤフォンでハイレゾを聴きたければ、以下の記事を参考にしてください。
【Lightning直結】ケーブルとハイレゾDACアンプとイヤフォンを別にする理由?!
エレコム ハイレゾ対応 ステレオ イヤホン カナル 9.8mm ドライバ ゴールド EHP-CH1000GD
まとめ
私が感じているLightning端子直結のイヤフォンの効用は、ノイキャン(ノイズキャンセリング)で充電やバッテリーボックスが不要なことです。電源をiPhoneから取れるのが理由ですが、これはけっこう地味にありがたいです。
さらに、DACアンプをイヤフォン側で用意するのでコスト的には割高になりますが、イヤフォンの特性に合わせたチューニングができるので、BOSEやJBLのように音質を積極的にDSP技術を駆使して変えるようなメーカーにとっては付加価値が付けやすいです。
例えば、JBLのノイキャンLightning直結イヤフォンの「REFLECT AWARE」では、ノイキャンの効き具合を専用アプリから調節できます。一般的なノイキャンイヤフォンではある程度生活音が聞こえるように設定されていて聴き具合は固定ですが、JBLだと全く聞こえないようにも設定が可能です。
さらに、その専用アプリではグライコ(グラフィックイコライザー)機能も付いていて自由に周波数特性をいじれます。HFPlayerなどの音楽プレーヤーアプリや、設定アプリのイコライザーなどでも同様の事がソフト的には可能ですが、JBLだとイヤフォン側のDSPで処理するので効きが違います。
iPhone7ひとつ取ってもオーディオ回りの話題や検討事項は多く、それがまた楽しいわけですが、そろそろiTunes StoreやApple Musicでハイレゾ音源を扱って欲しいとは思うのですが・・・
【Lightningコネクタ直結】で充電不要! JBLのノイキャン『REFLECT AWARE』?!
ではでは、きらやん