マークオーディオ?遂に月刊ステレオ編ONTOMO MOOKに登場 2018!?

毎年恒例の月刊ステレオ誌による雑誌付録スピーカーで「手作りスピーカー」を楽しむ企画ですが、今年はなんと「マークオーディオ」のスピーカーユニットが登場しました。通常ならペアで1万円以上はする高級ユニットの同等品が5,616円。OM-MF5そのものの視聴動画も紹介。

マークオーディオ製スピーカーの特徴

実際にYouTubeの視聴動画で聴いていただくとすぐに解るとは思いますが、では「どうしてこんな音が出るのか?」については、以下のプロのオーディオ評論家が述べている記事が参考になります。

第163回/これが本当に小口径フルレンジの音なのか[村井裕弥] >>>

結論は「メカニカルに正確に動くこと」と「ストロークの長さ、柔らかさ」だそうです。

この結果、小口径フルレンジ特有の魅力は保ちつつ、ベースの最も低い基音を余裕で再生するので、フルオケに大合唱が加わった曲のffもどんと来い!なわけです。

マーク・フェンロン氏が語る日本の物作り文化の凄さ

この人が語る物作りへの視点は、オーディオファンならずとも聴く価値があると思います。22分と長いので、時間が無い人は後半のトヨタ自動車の話だけでも聴いてみて欲しいです。16分あたりからです。

マーク・フェンロン スペシャルインタビュー >>> YouTubeサイトへ

マーク・フェロン

日本のオーディオファンへのメッセージはこうです。

マークフェロン

日本人より「日本の物作り文化」の価値をよく知っている人だと思います。

その人が遂に日本のオーディオファン向けに発表した8cmフルレンジユニット「OM-MF5」を紹介します。しかも雑誌の付録として買えます。

OM-MF5

月刊ステレオブログから抜粋を引用します。

http://stereo.jp/?p=3232

夏のムック3部作(「om-mf5」追加情報あり)


Stereo 編 ONTOMO MOOK
●これならできる特選スピーカーユニット マークオーディオ編
特別付録:マークオーディオ製8cmフルレンジ・スピーカーユニット

【発売日】2018年7月19日(木)
【定価】5616円(本体5200+税)
【判型・頁数】B5・24頁

今年もやります! スピーカー工作ムック!!
注目のユニットは、話題のマークオーディオ製!

マークオーディオは長年、スピーカーユニット専業メーカーとして数々のヒット製品をリリースしている英国製ユニットメーカー。最近「Stereo」にも度々製品が紹介され今大注目のメーカー。今回の提案企画が、設計者でもあり、オーナーのマーク氏が日本のクラフトファンにぜひ使ってもらいたい、との意気込みと要望で設計した8cmフルレンジモデル。

<本製品の特長>
・マークオーディオが最も得意とするマグネシウム/アルミのハイブリッドコーン採用
・フェライト・マグネットも、三段階あるランクの最上級のものを採用
・実際に1台5,000円(ペア10,000円)で販売されている製品と変わらないクオリティを実現

他のメーカーの同サイズのフルレンジユニットに較べ、駆動性能に優れ、音の分解能(特に高域)が高く、フルレンジユニットにありがちな“広く薄く平均的”な音にならず、各音域でメリハリの利いた、いわゆる「元気な音」を出すことができる。

[主要目次]
●製品開発者に聞く
●製品のユニット紹介(図面含む)
●なぜ今マークオーディオなのか
●作ってみました、聞いてみました(ユーザー作例)
●オーディオ評論家の評価
●8cmに合うエンクロージュアキットは?の詳細を語る

さらに、このスピーカーユニットと組み合わせて威力を発揮するエンクロージュアキットも雑誌の付録で買えます。

stereo 編 ONTOMO MOOK
●スピーカー工作の基本&実例集 2018
特別付録:マークオーディオ製8cmフルレンジ・スピーカーユニット対応エンクロージュア・キット

【発売日】2018年7月19日(木)
【定価】4968円(本体4600円+税)
【判型・頁数】A4・24頁

今年もやります! スピーカー工作ムック!!
倍音の鋭さに感嘆する!

2018年版のキットはバスレフ型を採用する。特長としては次のようになる。
特長1 【末永く使えるデザイン】
~これまでのキットには無い、高いデザイン性~
V字カットとフロントバッフル45°面取りの採用で、木口を見せないシャープなデザインを纏う。塗装をせずとも、キットを組み立てだけで美しいフォルムのスピーカーが完成する。工作を楽しんだ後も、末永く使用できるとともに、工作ファンだけでなく、インテリア性を重視する一般層へも高い訴求力を備える。コンパクトサイズとなっているため、エントリー層の購入意欲を阻害しない。

特長2 【誰でも簡単に、美しく】~極めて容易かつ美しく仕上がる組み立て手順~
V字カットされた板をテープで留めて接着するだけで、ほとんどの作業が完了する。他の部材も切り込み加工が施されているので、工作が苦手なユーザーでも、簡便かつ、確実に美しく仕上げることが可能。工作難度が極めて低いので、幅広い層へ向けて訴求可能。

特長3 【驚異的な解像度 】~既製品スピーカーに迫る音質~
限られたコストの中で、既製品に負けない音質を確保。エンクロージュア内部に適切な補強を入れるとともに、バスレフ型の弱点を克服するべく、低音の解像度を向上するダンプドバスレフ型を採用。高性能ユニットの素性を活かし、小型ながら65Hzからのフラットな低域特性を確保。音楽再生の要となる低音の下支えを持った、豊かな聴き心地を獲得。また、綿密な計算に基づく寸法設計により、内部の共鳴を効果的に抑え込み、濁りの無い明瞭な音色を再現することが可能。これまでのキットにはない音質的完成度を持つ。

[主要目次]
・1P…目次
・2~5P…組み立てよう! キット組み立て手順解説
・6~7P…鳴らしてみよう! ~置き方で変わる音質。良い音を引き出すテクニック
・8~11P …実践!音質UP① ~身近な素材を使って吸音材を充填&比較試聴
・12~15P…実践!音質UP② ~身近な素材を使ってインシュレーターを自作&試聴
・16~19P…実践!音質UP③ ~身近な塗料で仕上げを実践&試聴
・20~23P…実践!音質UP④ ~内部補強材を自作してさらなる高音質スピーカーへ
・24P…奥付

このスピーカーユニットとエンクロージュアキットの組み合わせと同等のものを私が自作したなら、おそらく、材料費がなんだかんだで4万円、さらに製作期間は1週間はかかると思います。

良い世の中になったもんだと思います。

YouTubeで聴くマークオーディオ

発売前に既存の8cmユニットで聴く

既存の製品による視聴動画です。8cmユニット14リットルバスレフエンクロージュアに組み込んでいるので、今回のムックの参考になると思います。

5分過ぎからモーツァルト「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」が聴けます。

MarkAudio Alpair6P 14L ZWBRスピーカー >>> YouTubeサイトへ

ある程度高級なヘッドフォンかイヤホンで聴くと、その凄さが実感できるかと思います。

発売前にOM-MF5そのものの音を聴く

OM-MF5そのものの視聴動画がアップされたので以下に紹介します。ソースはジャズですが・・・

4リットルのエンクロージュア

対応エンクロージュアキットの容量が約4リットルのバスレフなので、きちんと再生/録音された視聴動画としては、以下が最も条件が近いと思われます。

Markaudio/Stereo誌 OM-MF5 4L ZWBRスピーカー再生音 >>> YouTubeサイトへ

発売2日前に聴けるとは思いませんでした。たしかに、この価格からは考えられないクオリティーだと思います。

14リットルのエンクロージュア(発売後)

エンクロージュアの容量が十分に大きいので、ユニット本来の音が確認できると思います。

Markaudio/Stereo誌 OM-MF5 14L ZWBRスピーカー再生音 >>> YouTubeサイトへ

洋楽の女性ボーカル(発売後)

バックロードホーンなのでバスレフとは少し違った音にはなりますが、ボーカルの聴こえ方の参考になります。

Stereo誌 MarkAudio OM-MF5 >>> YouTubeサイトへ

洋楽の男性ボーカル(発売後)

Amazonでも売っているリーズナブルダブルバスレフ・エンクロージュアに取り付けて鳴らしています。

002 STEREO雑誌付録 最新号 Mark audio OM-MF5 8cm フルレンジ 空気録音 >>> YouTubeサイトへ

発売日にOM-MF5製品版の音を聴く

OM-MF5ユニットと対応エンクロージュアキットの組み合わせが聴けます。

ただし、この視聴動画はスピーカー1個でモノラルですし、カメラ/マイクを手持ちで撮っているので、スマートフォンでの撮影/録音かもしれませんが、参考になります。

Stereo編 スピーカー工作の基本&実例2018版完成品 >>> YouTubeサイトへ

この動画を見ると、スピーカーユニットの中央は、センターキャップではなく固定のフェーズプラグのようです。

以下はマニアックですが、管楽器打楽器ベースの音で、シンプルにその威力を視聴できます。

STEREO別冊付録 MarkAudio OM-MF5を聴く >>> YouTubeサイトへ

クラシックファンのエンクロージュア

4リットルのエンクロージュアだとソースによっては若干狭苦しく感じるかもしれないので、クラシックがメインの場合などでは7リットルのZWBRダブルバスレフをオススメします。ペアで1万6千円くらいしますが・・・

以下のユニットはAlpair6MでOM-MF5とは異なりますが、同じ8cmユニットなので参考になります。

Markaudio Alpair6M 7L ZWBRスピーカー再生音 >>> YouTubeサイトへ

 

このユニットをどう料理するかユーザーの創造力に委ねられていると思うと、ある意味、たいへんな時代に突入したような気もしますが・・・

USB-DACとデジタルアンプ

ピュアオーディオハイファイスピーカーを鳴らすのですから、スピーカーまでの経路も高音質にしたいですが、今の音楽の聴き方は、ライフスタイルの変化により従来のオーディオの楽しみ方とは少し変わってきました。

そこで、先ずはパソコンやスマホからデジタル接続してヘッドフォンやイヤホンで楽しむスタイルを確立した後で、デジタルアンプをそれに接続してスピーカーを鳴らすという「急がば回れ」方式を提案したいです。

パソコンやスマホはハイレゾ対応すれば、CDより高音質の音源をソースとして鳴らせます。ダウンロードにより購入できるので、今の時代のライフスタイルにマッチしていると思います。

以下の記事は、ハイレゾ音源をiPod touch(iPhoneやiPadでもOK)でダウンロードして聴く方法を紹介しています。

【ハイレゾ】iPod touchで初めてハイレゾ音源をゲットして聴いてみると?! >>>

次に、USB-DACアンプをiPod touchに接続してイヤホンで聴く方法を以下の記事で紹介しています。iPhoneやiPadでも同様です。

【Lightning直結】ケーブルとハイレゾDACアンプとイヤフォンを別にする理由?! >>>

USB-DAC(アンプ)はヘッドフォンやイヤホンでしか聴けませんが、以下の記事のように用途や好みに応じて、非常に多くの選択肢があります。

USB-DACのおすすめ21機種比較。パソコンからでも高音質に >>>

ここまでの記事を読んで、ご自分のライフスタイルに合った形態が整ったら、リーズナブルなデジタルアンプを検討してみて下さい。もちろん、真空管アンプなどのこだわりのアナログアンプがあればさらに良いと思います。

真空管ハーモナイザー

オーディオの世界もアナログからすっかりデジタルに置き換わりましたが、私のようにアナログレコードと真空管アンプから入った者にとっては、デジタルな音を少し柔らかくしたくなります。

私が採っている方法は、真空管プリアンプをデジタルアンプの前に入れているのですが、私が使っている真空管プリアンプは現在では入手出来ないですし、半田付けが必要なキットでした。

ところが、ONTOMO MOOKからラックスマン製真空管ハーモナイザーキットを付録とする雑誌が出ているのを知ったので動画で紹介します。半田付け不要ドライバー1本で組み立てられます。

【購入報告】特別付録:ラックスマン製真空管ハーモナイザー・キット >>> YouTubeサイトへ

雑誌としては高価ですが、ラックスマン製としては安いです。ボチボチ検討してみてはいかがでしょうか?

ちなみに、真空管が1本ならモノラル?と思った方も居るかもしれませんが、ステレオです。真空管には双極管というジャンルの「2つの真空管本体を1つのガラス管内に納めた」構造のものがあります。

このキットで使われている12AU7はその代表例で、12AX7と共に真空管アンプのプリアンプ部によく使われます。私が約50年前に初めてアンプを製作した時にも使いました。2つの特性が揃っているので何かと便利です。

 

ただし、この雑誌は現在は中古品もしくは中古扱いの新品でしか入手出来ないようです。価格はプレミア価格というか、定価よりかなり高いです(2万円程度)。

一段落するまで様子を見るか、すぐに真空管の音を聴いてみたい場合は、完成品のリーズナブルな真空管プリアンプを検討すると良いと思います。

まとめ

自作派のオーディオ・マニアの世界が、今一般の人たちに開かれようとしています。

もちろん、マニアにはマニアの楽しみ方がありますが、一般の人でも小口径フルレンジスピーカーの魅力が実感できると思います。

これは実際に聴いてみないとわからないものなので、そういう意味では「選ばれし人」のみが体験する感覚かもしれませんが、従来との違いは、誰でも参加できるチャンスを提供していることだと思います。

「チャンスは、準備した心に味方する」by パスツール

 

昨年はフォステクス製8cmフルレンジでしたが、8cmフルレンジスピーカーで手作りオーディオを楽しむ方法などは以下の記事が参考になります。

フォステクス「手作りスピーカー」雑誌付録の考察?8cmフルレンジの楽しみ方 2017?! >>>

ではでは、きらやん