奇をてらった変態カメラと思いきや、とっても真面目なカメラです。ただひたすら、写真の画質向上のためだけに16個もレンズを搭載しているカメラというのは、一部のVR撮影用カメラを除いて聞いたことがないでしょう。デジタル時代ならではの新しい設計のデジカメ、それが『Light L16』なのです。
M-ON! Pressの記事から引用
奇をてらった変態カメラと思いきや、とっても真面目なカメラです。
カメラのレンズは普通、複数のレンズから構成される1セットを搭載しています。ちょっとマニアックな所では、縦にレンズが並んでいる二眼レフカメラですとか、3D写真が撮影できるカメラもレンズを2セット搭載していますね(二眼レフの場合、片方はファインダー専用ですが)。
しかし、ただひたすら、写真の画質向上のためだけに16個もレンズを搭載しているカメラというのは、一部のVR撮影用カメラを除いて聞いたことがないでしょう。デジタル時代ならではの新しい設計のデジカメ、それが『Light L16』なのです。
▲妖怪か!? と思うほど目が多い印象です。このインパクトはちょっとすごいものがあります。『Light L16』では、「一眼レフの画質をコンパクトカメラで実現する」という目標を旗頭に、一台のカメラに16の撮影系を統合。16組中10組が同時に撮影を行い、それをカメラ内で合成することで、最終的に5200万画素もの美しい写真が完成します。
▲背面にはタッチパネルを搭載。ほとんどスマホ感覚のカメラです。多レンズ撮影合成カメラというと、後からピントを変えられる「Lytro」もありましたが、『Lights L16』でも後からピント位置を変更することが可能です。
カメラとしてのスペックはまだ確定していないものの、現時点では、メモリは内蔵128GBで、外部メモリーは今の所利用不可。35〜150mm相当の光学ズームを搭載しており、ワイド端で約10cmまでの接写が可能です。GPSと加速度計も付いているので、撮影時の方角や傾きも記録できます。
実際に撮影された画像のサンプルを見るに、5200万画素の高精細さもさることながら、画素合成によるダイナミックレンジが非常に広いのが特徴です。明暗差が大きく、通常なら潰れたり飛んでしまうようなシーンでも、きっちりディテールを拾っています。特に明け方や早朝、あるいは暗い室内などのシーンでかなり効果を発揮しそうです。
▲多様な露出の写真を合成するという点ではHDR撮影に非常に近く、特性もそれに準じています。発売は2016年夏の予定で、先行予約は始まっていますが、現段階では価格は未定。ちょっとお高くなりそうな気配もありますが、かつてない着想のカメラで、予定通りであれば画質も相当期待できそうなだけに、がんばってほしいものです。
HDRとは?
High Dynamic Rangeの略ですが、反対にLDRはLow Dynamic Rangeの略です。通常のデジカメやパソコンはLDRで画像を処理しています。これはRGB各色8ビットで合計24ビットの固定小数点表現で画素を表します。
一方HDRはRGB各色8ビットの仮数部に8ビットの指数部を加えた32ビットの浮動小数点表現で画素を表します。
LDRでは何が不都合なのかというと、例えば風景の写真では光量の差、つまりコントラスト比が100000:1を軽く超えますが、デジカメのセンサーは2000:1しか扱えず、液晶画面では1000:1程度しか表現できません。
この結果、明るい部分が白く飛んだり、暗い部分が真っ黒に潰れたりします。絞りやシャッタースピードを調節してどちらかを優先するしかないので、両立させることができません。
しかし、HDRだと解決できます。どうするかというと、異なった露出で複数枚の写真を同時に撮影し、これをHDRに合成します。そしてパソコンやスマートフォンの画像処理ソフトで、HDRの画像データから非線形の変換をしてLDRにします。そうすれば通常の液晶画面で擬似的にコントラスト比が高い画像を見ることが可能になります。
iPhoneのカメラ機能ではこのHDRが使えるようになりました。以下の記事も参考にしてください。
では実際の写真がどう違うかを実例で示します。
露出を変えて撮った4枚の写真をトーンマッピングを行わずに単純に合成し、コントラストを落とした画像(ダイナミックレンジを圧縮した画像)
同じ4枚の写真を合成し、ローカル・トーン・マッピング(局所トーンマッピング)を行ったHDR合成画像
iPhoneの使い方.netの記事から引用
iphoneカメラに搭載されているHDR機能を使いこなそう
iphoneのカメラは手軽に使えて、内容も充実しています。撮りたいと思った時に、すぐアプリを起動してシャッターを押せばいいので、デジカメを別に持ち歩くことを考えると、本当に気軽に使えます。
しかし、iphoneのカメラは、画面タッチでオートフォーカス機能が働くので、ピントの合う場所によっては白くなりすぎたり、黒くなりすぎたりして、思ったような写真にならないこともあります。
そのようなときに、活きてくるのが、iphone4以降の機種に搭載されているHDR機能です。画素数も顔検出機能もコンパクトデジタルカメラに匹敵する高機能を備えているiphoneのカメラですから、HDR機能も使いこなして、十分にその能力を引き出してやりましょう。
HDRの機能が凄い
iphoneでは4以降の機種にHDR機能が搭載されています。HDRとはハイダイナミックレンジ合成の略で、カメラ撮影の際に明度差を広く取って、肉眼での見た目に近い画像に合成する機能のことです。
iphoneに搭載されているHDRでは、シャッターを切った時に露出の異なる3枚の写真を連写し、それを合成することでより自然な画像に仕上げています。
このHDR機能の特長が顕著に表れるのが、光の当たる明るい部分と光の当たらない暗い部分の明度差が大きい風景を撮影した時です。
例えば、イルミネーションがまぶしい夜景や、暗い部屋から日当たりのよい野外を撮った時など、色とびや色のつぶれがなくなり、肉眼で見るのとより近い画像に仕上がります。
HDR機能の使い方
iphoneでのHDR機能の使い方は簡単。カメラを起動した後「オプション」をタップし、「HDR」という表示が出たらオンにして写真を撮るだけです。
シャッターを押すだけで、iphoneが自動的に綺麗な写真に仕上げてくれるので、難しい技術は必要ありません。
とは言っても、連写した写真を合成して仕上げるという機能なので、動きのあるものを撮るのは苦手です。
また、撮影中にiphoneが動いてしまうと、手振れが協調されることになってしまうので、明度差の大きいものを撮る場合は三脚を用意して撮った方が無難です。
iphoneのカメラに搭載されているHDR機能では、露出の異なる3枚の写真を連写して合成するという方法を取っているので、HDR機能を利用して撮った写真と、標準的な露出で撮った写真の両方を残すことが可能です。
「設定」から「写真とカメラ」を選び、下の方にある「通常の写真を残す」という項目をオンにしてみてください。そうすれば、HDR機能を使って合成された写真と、通常露出の写真の両方がカメラロールに保存されます。
しかし、通常露出の写真を残しても、見比べてHDR機能の威力を思い知る以外にはあまり意味がありません。特に、フォトストリームを利用している場合は、1000枚という上限がありますから、そこに同じ写真を2枚ずつ送り込むのはもったいない話です。
iphoneでカメラ撮影を頻繁に行うのであれば、HDR機能を常時オンに設定しておいて「通常の写真を残す」はオフにして使う方がよいでしょう。
iOS7以降で変更されたHDR機能
iOS7になって、それまでにカメラに搭載されていたHDR機能とは少し変わりました。
それまでは、HDRを手動でオンに切り替えて機能を利用していましたが、iOS7.1のデフォルトでは、HDRは自動化されています。これは、iOS7.1かつiphone5Sという条件で利用可能になるのですが、より簡単により綺麗な写真を撮影できるようになりました。
もちろん、必ずカメラを起動するときにはHDR機能を利用しなければならないというのではなく、オンもオフも切り替え可能です。その際には、従来の操作と同様の方法で切り替えられます。
iphoneのカメラ機能は充実していますから、コンパクトデジカメを別に持つ必要がないほどです。
搭載されているHDRも優れたレベルのものですから、ぜひ活かして使ってください。他の機能と合わせて使えるようになるとiphoneのカメラ機能を堪能し尽くすことができますよ。
まとめ
iPhone(私はiPod touchですが)を持っていればこのカメラは不要な気がしますが、それでも価格によっては欲しい気がします。
ただ、最近は景色の綺麗な場所に出かけることがあまり無くなったので、実際問題としては景色の写真を撮ることがほとんど無くなりました。
こういうガジェットは私の場合はもっぱら技術的な興味の対象であり、写真自体はあまり興味がないのが実際です。ところが元妻は機械音痴でしたが、スマホを手に入れてからは写真を撮りまくっていました。
技術を活用するという点では機械音痴の女性の方が数倍上手だと思います。
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ではでは、きらやん
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